不動産業者によって、不動産査定額が違う訳

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2021年08月23日

不動産業者によって、不動産査定額が違う訳

不動産を売却するにあたり、複数査定を依頼することは重要なことと思います。大まかな価格相場を知る目安にもなります。しかし、不動産業者によって査定額にばらつきが出てしまうことがあることも・・・

そこで査定額が違う訳を説明したいと思います。
 

本来、不動産の査定額は査定対象と売却事例を比較することで算出されます。査定対象とそれに似通った条件の物件の最新売却事例を比較して、大まかな査定額が出されるのです。この方法は“事例比較法”と呼ばれ、各不動産会社は事例比較法を基にしたマニュアルを使用して、より適正な査定額を算出していきます。

多くの不動産会社は、組織が作成したマニュアルを使用しています。なお、一部の大手不動産会社では独自のマニュアルを用いている場合もあります。このマニュアルの違いが、不動産会社において査定額にばらつきが生じる要因のひとつです。査定マニュアルは、物件の現況や立地条件、建材のグレードなど物件を点数化する項目が細かく分けられており、相場に沿った適正な査定額が算出されるような仕組みになっています。したがって、その項目に違いがあれば査定額に差が生じるのも当然といえます。

不動産の査定額のばらつきには、不動産会社ごとの取引事例や顧客数も影響しています。多くの不動産会社は、一般的な相場や似たような物件の取引事例を参考にして査定額を算出します。したがって、類似の取引事例が多ければ多いほど適正な価格を算出することができるのです。抱えている顧客が多ければ多いほど、売却された不動産の需要が増加する可能性があります。したがって、相場よりやや高値の査定額が提示されるケースも少なくありません。

前述したとおり、不動産の複数査定を依頼した際に査定額にばらつきが出るのには理由があります。しかし、相場から明らかにかけ離れていたり、極端に高すぎる査定額を提示したりしてきた場合は注意が必要です。

特にマンションの場合、立地条件によっては周辺の物件と比較しやすいところがあり、その場合は査定額に大きな差が出にくいといえます。そのため、相場や他の物件と比較して高すぎる査定額を出してくる不動産会社には警戒しておくことも大切です。契約を急いで高額な査定額を出している可能性も十分に考えられるのに加え、高値の査定額が出ればその分売却は困難になります。

高額な査定額が出た場合は、算出の根拠が明確であるか否かを確認することが大切です。「どのような要素や条件でこの金額が算出されたのか」「どの点が評価されたのか」など、疑問に思ったところはどんどん質問していきましょう。加えて、自身が所有する物件のアピールポイントをしっかりと把握しているのであれば、思い切って高額査定を提示してきた会社と契約をするのもひとつの手。その場合は、内覧希望者や買い手へきちんとしたアピールをできるか否かが非常に重要です。

不動産の複数査定は、相場や大まかな物件の価格を掴むためには欠かせない過程です。不動産の売却をご検討中の方は、上記のポイントを参考にして複数査定を活用してみてはいかがでしょうか。信頼のおける不動産会社を、根気強く探していきましょう。

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